【平成25年度第1回企画展示】検証・過去の震災記録

H25震災記録

拡大する(3MB)(PDF文書)

展示概要

今年は関東地震(関東大震災)発生から90年目の年です。平成23年(2011)の東日本大震災以来、地震の発生や津波の規模、被害の想定などあらゆる場面で見直しをせまられるなか、過去の地震記録が注目されています。
そこで神奈川県立公文書館が収蔵する歴史的公文書、古文書などから過去の地震記録を集め、年代順に紹介するとともに、大正12年(1923)の関東地震を含め、あらためて当時の地震・震災の実態を検証します。

展示構成

第1章 明応地震(1498)-大仏殿が津波で流された-

室町時代後期の大地震で鎌倉の高徳院大仏殿が被災したことを紹介します。

第2章 元禄地震(1703)-小田原城が崩壊した-

江戸時代中期の大地震で小田原城はもとより、城下町、小田原藩領内(神奈川県西部・静岡県東部)が被災し、相模湾沿岸各地が津波に遭ったことを紹介します。

第3章 嘉永地震(1853)-小田原藩領が被災した-

幕末の大地震で小田原藩が藩領(神奈川県西部・静岡県東部)の被害状況をただちに把握し、復興支援を迅速におこなったことを紹介します。

第4章 関東地震(1923) -大正の関東大震災-

大正時代の大地震で東京をはじめ、神奈川県全域に被害をもたらしました。当時の郡役所文書や震災誌・写真・証言記録等から、国・県をはじめ民間でおこなわれた救援や対策をあらためて見直します。また震災からの復興を、県庁舎の再建や震災を想定した街づくりから復興後の博覧会までをたどります。

震災編
  • 横浜市街地(横浜市西区・中区)-県庁全焼と仮庁舎-
  • 橘樹郡役所管内(横浜市北東部・川崎市南部)
  • 鎌倉郡役所管内(横浜市南西部・鎌倉市・藤沢市南東部)
  • 三浦郡役所管内(横須賀市・三浦市・逗子市・葉山町)
  • 津久井郡役所管内(相模原市緑区)
  • 神奈川県西部ほか(国史跡となる相模川橋脚の出現、震生湖など)
復興編
  • 横浜市街地(横浜市西区・中区)-現庁舎へ-
  • 新たな街づくり
  • 復興博覧会

第5章 震災教訓の絵

橘樹郡大綱村綱島の飯田快三は、関東大震災の教訓を絵と文でつづりました。また小田原市根府川の内田一正は震災時の土砂崩れについて自ら調査し、絵地図をつくりました。それぞれの一部をパネルで紹介します。

第6章 北伊豆地震(1930)

昭和初期の大地震で、静岡県だけでなく、神奈川県側にも大きな被害をもたらしたことはあまり知られていません。そこで、この震災を歴史的公文書などから紹介します。

第7章 書き留められた震災

関東大震災当日の体験を、中郡戸田村の小塩八郎右衛門、東京で地震にあった村田五三郎や小池駸一(こいけしんいち)らの、日記などから紹介します。

第8章 いろいろな震災誌

関東大震災からの復興にあわせて、様々な人々が震災と復興の記録をまとめ、「震災誌」や「復興誌」を刊行しました。その取り組みをふりかえります。

第9章 震災に備える

過去の震災を教訓として、人々は震災の備えに努めてきました。ここでは、神奈川県における日々の震災対策として、復興対策マニュアルの作成などの取り組みを紹介します。

展示期間・場所等

展示期間・場所等
期間 平成25年4月20日(土曜)から平成25年8月17日(土曜)まで
休館日 毎週月曜日と祝日及び月曜が祝日の場合の火曜日は休館
時間 午前9時から午後5時
展示場所 神奈川県立公文書館1階展示室(横浜市旭区中尾1-6-1)
(相鉄線二俣川駅から徒歩17分、または相鉄バス「運転試験場循環」で「運転試験場」下車徒歩3分)
入場料 無料